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【有酸素運動とレジスタンス運動の違い】それぞれの効果について説明します|ライフステージ

有酸素運動とレジスタンス運動の違いの説明

女性「運動を始めたいけど,何から始めたら良いのー?」

こういった疑問にお答えします。

Taka「この記事を書いている私は,現役パーソナルトレーナーで,医療機関でリハビリテーションとしても働いています。栄養やトレーニング論を専門とします。」

有酸素運動とは,いわゆるマラソンやウォーキングのような酸素をつかうもの。レジスタンス運動は,重い物を扱う筋トレをイメージしてもらうとわかりやすいです。

それぞれ特徴があり,運動をする目的によって使い分けをする必要があります。

今回は,あなたの運動をする目的を深掘りしながら,どの運動が最適かを一緒に探していきます。

本記事の内容

・どうして運動をしたいのか?
・有酸素運動とは
・レジスタンス運動とは
・有酸素運動とレジスタンス運動の違い
・まとめ

どうして運動をしたいのか

どうして運動をしたいかの説明
いわゆる運動の目的ですね。
それぞれのライフステージにより運動をする目的は変わってきます。

20代〜30代前半

・ダイエット
・ボディメイク
・見せられる体へ

30代後半〜40代

・運動不足解消
・仕事をしても疲れない体へ

50代〜60代

・体の衰えが顕著になり,動ける体へ
・病気にならない体作りへ

それぞれの年代で役割があります。
また,個人によっても運動する目的は変わりますが,加齢による運動目的は大体決まっています。

個人によってというのは,例えば部活やスポーツをされていたら,それに応じた運動をする必要があります。仕事をしている人であれば,疲れない体にするために運動をする人もいるでしょう。

一方で加齢(老化)による運動目的は,年代によって大体予測することができます。30代からは筋力の衰えが始まり,40代ではプチ更年期・更年期により体が劇的に変わります。50代以降では閉経なども近くホルモンのバランスが崩れます。

  • 30代:筋力の衰えが始まる
  • 40代:更年期
  • 50代:ホルモンバランスの乱れ

こうした体の変化は予測することができ,あらかじめ準備をすることができます。

次章以降では,どういった運動が最適か説明していきます。

有酸素運動とは

有酸素運動の説明
酸素と脂肪をエネルギーとして長時間行うことができる運動です。代表的なものでは,マラソンや水泳,自転車などの長距離種目があります。

主なエネルギー源

アデノシン三リン酸
(ATP:adenosine triphosphate)

ATPは筋肉中にわずかな量しか貯蔵されていないため,絶えず再合成する必要があります。このように糖質や脂質を酸素化しながら,筋肉に持続的にATPを供給する運動を有酸素運動といいます。

一般的にダイエットで脂肪を燃焼させたい場合は,ランニングやウォーキングなどの有酸素運動を取り入れる人が多いです。それは先ほど説明したように,有酸素運動には脂肪をエネルギー源とするため,体脂肪が落ちるためです。

レジスタンス運動とは

レジスタンス運動の説明
レジスタンスとは,【抵抗】のこと。
つまりレジスタンス運動とは抵抗運動のことで,重りを扱ったものや,ゴムチューブ,マシンをつかった運動のこと全般を指します。

もっと簡単にいうと筋トレですね。

レジスタンス運動の目的

  • 筋力(最大筋力を発揮するための筋の能力)
  • 筋パワー(一般的に瞬発力と呼ばれる)
  • 筋肥大(筋サイズの肥大)
  • 筋持久力(筋張力を持続して発揮する力)

ひとことにレジスタンス運動,筋トレといっても目的によって変わってきます。

スポーツに取り組んでいる人であれば筋持久力を鍛える必要がありますし,体型を変えたいのであれば筋肥大というように,目標を決める必要があります。

スポーツ選手によって体型が違うように,目的が変われば体型も変わってきますよ。

有酸素運動とレジスタンス運動の違い

有酸素運動とレジスタンス運動の違いの説明
それぞれの違いは,各章を見ていただければすぐにわかると思います。

では,もっと細かい視点まで掘り下げて見ていくことにします。

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↑:増加・改善
↓:減少・低下
→:不変

※インスリン反応:血液中のブドウ糖濃度である血糖値の上昇に反応し,インスリンが分泌されること。
※インスリン感受性:インスリンの働きや分泌量が正常だが,インスリンが十分な効果を発揮していない状態のこと。
※HDL-C:善玉コレステロール
※LDL-C:悪玉コレステロール
※QOL:生活の質

こちらの表は,心臓や血管系,血液などの内臓器官に与える影響が記載されています。もちろん脂肪が減る,筋肉が増えるといった内容も書いてあります。

具体的に何が違う?

有酸素運動

  • 安静時血圧の減少
  • 一回心拍出量の増加
  • 最大心拍出量の増加

これらのように有酸素運動は心臓・血管系への効果や,運動耐用性の効果が高いことが示されます。耐用性とは,身体運動負荷に耐えるために必要な,呼吸や心血管系の能力に関する機能です。

つまりは有酸素運動をすると体力がつくわけですね。

レジスタンス運動

  • 筋肉量の増加
  • 骨格筋力の増加

やはりレジスタンス運動では,心血管系動態よりも筋肉量が増加する傾向です。ですが,インスリン感受性の改善など,レジスタンス運動でも血管系への効果も期待できます。

こういった人におすすめ

  • ボディメイク:レジスタンス運動
  • ダイエット:有酸素運動
  • 疲れない体:有酸素運動・レジスタンス運動
  • 加齢:レジスタンス運動

最後の加齢に対しては,私はレジスタンス運動をおすすめしています。

その最大の理由は歳をとると「筋力が衰える」からです。加齢で衰えた筋力は有酸素運動では補えず,かえって必要な筋力も失ってしまう可能性もあります。

まずはレジスタンス運動を行い,筋力をつけてから有酸素運動を行う方が効果は期待できます。

もちろん他の目的でも,どちらか一方だけで良いわけでなく,バランスよく行うことが良いので間違わないように!

まとめ

いかがだったでしょうか。

走ると痩せるとか,筋トレすると筋肉がつく,くらいは知っている人も多いと思いますが,それ以上の効果ってなかなか知らないですよね。

病気を予防したい,強い体になりたい,といった場合にも表を参考にして運動をしてみてください。

本日はここまでにします。

美BODY