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【CLAとは】共役リノール酸で肥満予防|多く含む食品

共役リノール酸の説明
女性

女性「CLAってなんですか?」

こういった疑問にお答えします。

Taka「この記事を書いている私は,現役パーソナルトレーナーで,医療機関でリハビリテーションとしても働いています。栄養やトレーニング論を専門とします。」

CLAは日本語で共役リノール酸と呼ばれる脂肪酸の1つです。脂肪酸ですが,簡単に言ってしまえば痩せるためには必要な物質です。

効果は主に2つ。
①脂肪の分解を助ける働き,②脂肪を溜め込む作用を抑制する,という効果があります。

あまり知られてはいませんが知る人ぞ知る重要な脂肪酸のため,本日は共役リノール酸について少しお話しします。

本記事の内容

・共役リノール酸とは
・共役リノール酸の効果
・多く含まれる食品
・肥満を防いでくれる?
・運動との併用で効果大

共役リノール酸とは

共役リノール酸の説明
    共役リノール酸(conjugated linoleic acid:CLA)
    リノール酸が変化した(異性化)構造をもつ脂肪酸

リノール酸は植物に多く含まれており,牛などの反芻(はんすう)動物が草を食べると胃の中の細菌によって形を変えていきます。このとき,リノール酸から共役リノール酸へと変形します。

最近ではサプリメントとしてドラッグストアによく陳列されていますよね。共役リノール酸,もしくはCLAとして販売されています。

共役リノール酸は必須脂肪酸であり体内では生成されません。そのため,しっかりと食事やサプリメントから摂取する必要があるため,今回その効果や作用を学んでみてください。

リノール酸とは

不飽和脂肪酸の一種で,オメガ6(n-6)系脂肪酸の仲間です。人間の体ではつくることができないため,食べ物からの摂取が必要です。

体の組織が正常に機能するためには欠かせないため,必須脂肪酸と呼ばれます。

共役リノール酸の効果

共役リノール酸の説明
最初はウィスコンシン大学のParizaおよび共同研究者たちにより発見されました。

(前略)牛挽肉における発がん性物質生成の温度・時間依存性を検討している際に,加熱調理した牛肉中に抗発がん性物質が存在することを見いだした。(後略)

がんの抑制作用を見つけ,次第に多様な生理作用を発見し,今ではサプリメントとして普及するようにまでなりました。

主な効果は以下になります。

  • ①がん抑制作用
  • ②体脂肪減少
  • ③脂質代謝の調整
  • ④動脈硬化症の予防
  • ⑤Ⅱ型糖尿病の抑制
  • ⑥免疫機能の調整
  • ⑦抗肥満作用

共役リノール酸の機能は多くあり,病気から健康まで多肢に渡ります。

今回は②③の体脂肪の減少などの動向についてお話ししたいと思います。

体脂肪の減少

具体的にどうして体脂肪の減少に寄与するのか説明していきます。

脂肪は消化・吸収され「リポたんぱくリパーゼ」という酵素により分解し,脂肪細胞内に蓄えられます。蓄えられた脂肪は,「HSL(ホルモン感受性リパーゼ)」という酵素によって分解されてエネルギーになります。

このとき分解された脂肪酸が,筋トレなどの運動で使われます。

共役リノール酸は,この2つの酵素を活性化する働きがあるのです。

  • ①リポたんぱくリパーゼ
  • ②HSL(ホルモン感受性リパーゼ)

もちろん,これらがしっかりと働かないと脂肪は分解されません。つまり,リポたんぱくリパーゼ・ホルモン感受性リーパゼを活性化する共役リノール酸は,脂肪分解に貢献してくれるんです。

多く含まれる食品

共役リノール酸の説明
肉類(反芻動物)
牛肉 :4.3mg
羊肉 :5.6mg
山羊肉:4.3mg
肉類(非反芻動物)
豚肉:0.6mg
鶏肉:0.9mg
卵黄:0.9mg
魚介類
サケ :0.3mg
エビ :0.6mg
ホタテ:0.6mg
乳製品
牛乳      :5.5mg
コンデンスミルク:7.0mg
チーズ
ブルー   :5.7mg
モッツァレラ:4.9mg
植物油
サンフラワー油:0.7mg
コーン油   :0.2mg
オリーブ油  :0.2mg

※すべて脂肪1g中のCLA含有量

反芻動物である牛や羊のお肉に多く含まれています。そして,それが出す乳製品に多く含まれていることから,牛肉や乳製品は非常に大事だということがわかりますよね。

肥満を防いでくれる?

共役リノール酸の説明
さきほど説明したように,共役リノール酸は2つの酵素の働きを助けてくれます。そのため,脂肪酸の代謝をよくしてくれたり,エネルギーへの変換をしてくれる効果を期待できます。

とくに日本人はCLAの摂取量が低いとも言われています。外国人は肉類や乳製品の摂取が多いため,日本人よりもおのずと摂取量は多いです。外国人よりも意識して食事をする必要があるのです。

そして肥満の方はインスリン抵抗性が低下している可能性があります。インスリン抵抗性は,いわゆるインスリンの効き具合。インスリンが効かないと血糖値をコントロールできず糖尿病へのリスクにもなります。

インスリンをしっかりと分泌させるためにも,共役リノール酸は非常に重量なのです。

まずはCLAの摂取目安量をとるよう心がけましょう。

運動との併用で効果大

共役リノール酸の効果の説明
CLAを摂取することで脂肪酸からエネルギーを発生させます。そのエネルギーは運動することで燃焼されるため,運動を行うことで効率的に脂肪酸を消費できます。

筋肉中で消費されるため筋トレなどのトレーニング。また有酸素運動での効果も報告されているため,どちらかを行うのが効果的です。

CLAの摂取を考えている方は,運動とのセットで考えてみてください。

まとめ

脂肪酸の代謝のみならず,免疫機能や糖尿病を防いでくれたりと多くの効果があります。糖尿病においては,インスリンの感受性を高めてくれるため飲んでみることをおすすめします。

脂肪は運動だけでなく酵素の力でも減らすことができるため,みなさんもCLAを摂取して健康的なカラダになれると思います。

本日はここまでにします。