トレーニング

【筋肥大のメカニズム】筋トレで大きくする

筋肉は筋繊維と筋原繊維,そしてそれらを包み込む筋膜から構成されています。
ざっくりと説明すると,筋肉は筋トレをして筋繊維の損傷と回復を繰り返すことで,少しずつ肥大していきます。

前提条件として,日常生活を過ごすだけでは筋肉は大きくならず,筋トレやランニングなど普段よりも筋肉に負荷をかける必要があります。
そこに様々な条件を踏まえることでやっと大きくなります。

みなさんが筋トレをする動機は,おそらく筋肉を大きくしたいからだと思います。
筋肉を大きくする理由は,ダイエットを考えている人もいますし,コンテストに出場したい,ボディメイクをしたいなど様々です。

まずは,どうやって筋肉は大きくなるか知ることからはじめましょう。

この記事について

・筋トレの目的
・筋肉の構造
・筋肥大のメカニズム
・筋肥大は速筋を鍛える
・筋肉への栄養が必要

筋トレの目的

目的は人それぞれだと思います。
ほとんど今まで運動をしてこなかったが,ダイエットや健康を機に運動を始める人が多いです。

最近ではボディメイクとしてコンテストに出る人が多く,そんな姿を見て始める人も増えているのかなと思います。女性でいえばAYAさんとかは女性からとてつもない支持を得ています。

筋トレに関して,他人からの影響やカッコよさからトレーニングを始めるのはいいことだと思います。それを目標に続けることが大事です。

今後大切にしてほしいことが,何を目標にするかです。
筋トレは日常生活に入り込む分,辛さや面倒くささから結果が出るまでに挫折しやすいです。

どんな姿になりたいか,どう結果を出して,どんな自分になりたいかを考えることがとても大切です。

ポイント
・短期目標を作る

筋肉の構造

筋肉を構成するのはアミノ酸で構成されたタンパク質です。
筋肉は骨格筋と呼ばれ随意運動(意識して動かすことができる筋肉)が可能です。

構造として,多数の筋原繊維を包む筋周膜でできた筋繊維。
さらに多数の筋繊維を筋膜で覆うと筋肉が出来上がります。
筋肉はいくつもの筋繊維から構成されます。

筋肉は基本的には関節をまたぎ,関節を動かし運動が起こります。
筋肉の形や大きさはからだの部位によって異なり,下半身やお腹など中心になるほど大きく,手足のような末端では小さい筋肉が多いです。

人体の筋肉の数は200種類以上あります。

筋肉の特徴

 

    ・起止,停止がある
    ・神経支配
    ・作用

起止,停止

筋肉は骨に付着して(一部靭帯や膜)いる箇所が2箇所あります。
それを起止・停止といいます。
筋肉は基本的に停止から起止に向かう機能があります。<

神経支配

全て同じ運動神経ではなく,別の運動神経から支配を受けます。
例えば事故で神経が麻痺しても全ての筋肉が動かなくなるわけではなく,損傷した神経によって麻痺の程度は変わります。

作用

全ての筋肉は関節の構造によって動かせる運動方向が定まっています。
その関節の構造以外の動作は基本的にできません。
それはすでに決まっており,大胸筋であれば肩関節屈曲・外転…など運動学の教科書に全部書いています。

ポイント
・漫画のように掌をナイフで刺した後動けません

筋肥大のメカニズム

筋肥大は筋肉にストレスを与えることがポイントになります。

    1.強い筋張力
    2.筋繊維の損傷
    3.無酸素性代謝物の蓄積
    4.筋肉を低酸素状態に

強い筋張力

つまり筋トレのことです。
筋トレで普段の日常生活よりも負荷をかけることで,筋肉が損傷されたり,脳内ではホルモンが分泌され筋肉肥大させようとします。

筋繊維の損傷

筋トレで筋繊維が損傷することで筋を修復しようとしたり,筋肉のもととなる筋サテライト細胞の増殖が促されます。この過程が筋肥大を促すシグナルとなります。

無酸素性代謝物の蓄積

筋肉が負荷に抵抗することで何度も筋収縮すると,血液中に乳酸や一酸化炭素,といった無酸素性エネルギー供給にともなう代謝物が蓄積されます。
これが筋肥大を誘発するホルモンの分泌が促進されます。

筋肉を低酸素状態に

ウエイトトレーニングのような運動を長時間行うことで筋肉への酸素供給が不足し,低酸素状態になります。すると,無酸素性エネルギー供給にともなう代謝物が蓄積しやすくなります。
加圧トレーングも同様の効果を狙っています。

このように筋肉にストレスを与えると,筋肉を成長させるホルモンが分泌され,筋肉が肥大していきます。これは筋肉を成長させてストレスを守ろうとする生理現象です。
同時にホルモンが分泌されることでタンパク質が通常よりも合成されやすい状態になり,筋肥大につながります。

またポイントとして筋肉は肥大しますが,筋繊維の数は増えません。
体を大きくしたい場合は,この筋繊維1つ1つを肥大させていきましょう。

筋肥大は速筋を鍛える

そして筋肉を肥大していくには,速筋を鍛えることが必要です。
これは前回のブログでも書きましたが,遅筋を多く使うマラソン選手は筋肉は大きくないですよね。遅筋は筋繊維が太くなりにくい性質があります。

速筋と遅筋がそれぞれ多く含まれている筋肉は別れています。
目的によりますが,筋肥大を目的としている方は速筋を積極的に鍛えましょう。
トレーニング方法も,無酸素運動を中心とした筋トレが中心です。

有酸素運動では大きく筋肥大を望めません。

筋肉への栄養が必要

ここも大事な点です。
筋肉は栄養なしに肥大しませんし,もちろん筋トレだけでも肥大は望めません。
筋肉へのストレスを与えた後に,タンパク質やアミノ酸の補給をして栄養を与えることが必要です。
必要量に関してはブログを参照してください。

これを守ることで筋肉は徐々についていきます。

ポイント
・筋に肥大に必要なのは,ストレスと栄養