そのため,PFCバランスとは三大栄養素のバランスと言い換えることができます。
3種類の栄養のバランスは自分が目指している体型によって,摂取する配分は変わってきます。
普段の生活ではあまり考えないかもしれませんが,いつもの食事もPFCバランスを考えながら摂取しないと生活習慣病などの病気を患う恐れがあります。
そこまで重度に考えるかは人それぞれですが,考えて損することはありません。
私は職業柄どうしても考えてしまうタチで。。
今回はとくに筋肥大を目指している方に向けて,PFCバランスの摂取についてお話しします。この記事を読むことで女性ではなりたい体型へ,男性では効率的な筋肥大への道のりを早めることができます。
この記事について
・筋肥大のPFCバランス
・ポイントはいかに脂質を下げるか
・タンパク質の上限値
・タンパク質とりすぎによる弊害
・炭水化物はどれくらい摂取するべきか
筋肥大のPFCバランス
まずは簡単に説明したいと思います。
以下に必要なPFCバランスを記載します。
筋肉を大きくしたい,筋トレで効果があまり出ない場合はタンパク質や他の栄養素をバランス良く摂取できていない可能性があります。
その場合は,下記に記載した割合で食事をしてください。
次に女性の例を使って計算式の方法を出します。
- タンパク質 20%
- 脂質 22%
- 炭水化物 58%
例)女性 体重50kg 必要エネルギー 2000kcal。 タンパク質 2000✳︎0.2=400 400÷4=100g 脂質 2000✳︎0.22=440 440÷9=49g 炭水化物 2000✳︎0.58=1160 1160÷4=290g
計算式をもとに計算していくと,ご自分の必要なタンパク質量などがわかってきます。
基本的にはタンパク質を20%以上摂取すること。
少なくても多すぎてもいけません。
この女性であってもタンパク質20%も摂取すると,100g摂る必要があります。
100gはコンビニのサラダチキン(私はよくこれで例えますが)4個分くらいです。
朝昼夕にひとつずつ食べても,どこか間食で食べる必要があります。
もちろん,他の食事でタンパク質を摂取することで補えるため,むりにサラダチキンを4個も食べる必要はありません。
ポイントはいかに脂質を下げるか
筋肥大を狙ったPFCバランスでは,どこまで脂質を下げれるかがポイントになります。
脂質はカロリー9kcal/gもあるため,脂質を下げることで1日の総摂取カロリーを減らすことなくタンパク質を摂取できるからです。
しかし,脂質を下げれば良いということではなく,脂質は細胞膜や便秘予防など大切な役割を担っている重要な栄養素です。
下げる限度も20〜15%前後に留めておくことをおすすめします。
タンパク質の上限値
結論からいうと,タンパク質の摂取量の上限値は正確には定められていません。
これはタンパク質だけでなく,他の脂質や炭水化物にも言えることです。
タンパク質も取りすぎると総じて他の栄養素を摂取できなくなり,結果的にバランスを崩します。
筋肥大は他の栄養素もあってはじめて起こるため,タンパク質だけでは効果が薄くなってしまいます。
そのため,PFCバランスという考えが生まれたのです。
カロリーだけでなく,他の栄養素とのバランスが大事です。
タンパク質を取りすぎる弊害
巷では,タンパク質を摂りすぎても尿として流れるから大丈夫と話す人もいます。
たしかにタンパク質はアミノ酸が結びついてできたもので,アミノ酸は脂肪として蓄積されず尿として排出されます。
しかし,体内の腎臓でタンパク質を質窒素に分解し尿として排出するため,腎臓に負担がかかります。
腎臓に負担がかかると腎機能が低下して病気になるリスクもあります。
腎臓が病気(尿毒症,腎不全)になると,疲れやすくなったりタンパク質の摂取を控える必要が出てきます。
そのリスクも考慮してボディビルの人たちは,体重1kgあたり3〜4gほど摂取している人もいるようです。
先ほど言ったような病気も考えられるため,健康に少しづつと考えている場合は,PFCバランスに則った食事量の摂取を提案します。
炭水化物はどれくらい摂取するべきか
基本的には脂質とタンパク質の割合を決めた後に,炭水化物の割合を決めるのが良いと思います。
冒頭の筋肥大のPFCバランスでは58%程度となります。
おそらく,脂質とタンパク質の割合を決めると5割以上は炭水化物を摂取することになるため,あまり深く考えずに脂質とタンパク質の余り,とでも考えておくのが良いと思います。
- 炭水化物=糖質と食物繊維
ここでひとつお伝えしたい事が,炭水化物は食物繊維も含まれています。
そのため,炭水化物を摂取したからといって全て同じカロリーとは限りません。
食物繊維を多く含んでいる穀物や芋類と,お菓子のような食物繊維は少ない食品を一緒にしないように。
もし,ダイエットを考えている方はカロリーが一緒でも,できるだけ食物繊維を多く含んだ炭水化物を摂取することをおすすめします。