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【医療系国家資格は絶対持ってた方がいい】作業療法士が解説

以前のブログで「作業療法士は2030年までAIに仕事を奪われない仕事」として紹介しました。
AIは単純作業や処理といった仕事をこなす中で,人間が行う不要な仕事も行ってくれるため,アメリカでは2030年までに総雇用者の47%の仕事が自動化されるリスクがあると言われています。

そんな中,作業療法士は2030年まで奪われないで6位になっていたり,国家資格として厚生労働省に認定を受けているため,資格があればどこででも仕事ができるメリットもあります。

国家資格は他にもたくさんあり,医療系でいうと,医師,看護師,薬剤師,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,臨床検査技師といった資格を保持する人は多くいます。

今の時代に資格は不要と思われるかもしれませんが,好きなことをしたい人こそ資格は取るべきだと思います。それは安定して働きながら好きなことができるからです。

国家資格は国が認めており,そう簡単にはなくなりません。やりたい人がある人こそ,まずは資格をとって働きながら好きなことをやってみてはどうでしょう?

この記事について

・今の時代資格は必要か
・1回落ちると1年間ニート
・1回受かると定年まで安泰?
・資格をもって思うこと
・国家資格は保険

今の時代資格は必要か

    国家資格のメリット
    ・どこでも働ける(日本限定)
    ・給料が安定する
    ・福利厚生がしっかりしている
    ・ブラック企業は少ない
    ・家庭と両立できる(シングルマザーも多いです)
    ・社会人後からでも資格を取りやすい

もちろん私が作業療法士の国家資格を持っているのは,「作業療法士」になりたかったからです。「今の時代,資格が必要だから」と思ったのも事実ですが,私が働いていきたい仕事とマッチしていたことが最大の理由です。

10年前はまだ「資格があった方がいい」なんて言われておらず,どちらかと言えば「大学にとりあえず行く」というのがセオリーでした。次第に大学氷河期(18歳以上の人口が激減し入学する人が少なくなり,大学が潰れていった時期)に突入し,大学の価値は下降してきています。

そして,最近では「資格ブーム」でもあり,資格を取る人が多くなってきています。特に女性では一度働いてから「看護師」を目指している人も多くいると思います。

就職面では,一般企業などの職場では残業や福利厚生と主婦や家庭持ちの働く人との相性が合わず,就職が難しい場合でも,資格をもっていると給料がそこまで変わらずに転職することができたりします。

ライフステージに合わせて上手く資格を使いこなすこともできるので,メリットは多くあると思います。とくにやりたいことがない,人は目指してもいいと思います。

最大のメリット

一番のメリットは安定していること。
それは福利厚生であり,給料であり,就業規則です。
これは現時点ですが,病院はほとんどの場合潰れることはありません。

あまり良い言い方ではありませんが,毎日のように患者さんは入院しますし,怪我は誰でもします。国が医療保険で医療費を負担している以上,私たちや高齢者は安い料金で受診します。その分人件費も必要であり,資格保持者が過多になることは少ないです。

もちろん潰れる病院もありますが,その場合は転職をすれば良いだけです。資格があるため,簡単にできます。

ひとつの職場で働いたスキルは次の場所でも引き継げます。転職にここまで気楽な職業も少ないかもしれません。

1回落ちると1年間ニート

もちろんデメリットもあります。

    デメリット
    ・医療系の国家資格は勉強が難しい
    ・学生時代はあまり遊べない
    ・好きでない人は続かない
    ・実習で心が折れそうになる
    ・国家試験に落ちたら1年間ニート
    ・学費が高い

とくに思うことは「国家試験に落ちたら1年間ニート」というところです。4年間も頑張って勉強してきたのに,1回の試験で落ちたら働けないのはかなりコスパとしては正直悪いです。

実際に国家試験に落ちた人は,1年間も勉強はせずに最初はバイトをしながら勉強をしています。そして半年くらい前から本格的に勉強を始めて,再度試験に臨みます。

正直,こう聞くとあまり印象はよくないですよね。国試浪人になると,1年間は何もできずに過ぎてしまいますから,せめて1年に2回くらいは試験を増やしてほしいところです。

それくらい国の資格は難しいということにはなりますが,とってしまえば働けるところは多くあり,就職には苦労しません。

1回受かると定年まで安泰?


正直,国家資格だからといって安泰ではありません。
2030年までにはAIの活動が広がり,医療現場でも使われることは間違いありません。事実,医師のような職業でも手術をロボットで補ったり,理学療法のような歩行訓練もロボットで歩かせるリハビリが進んでいます。

契約上は「60歳までの雇用」と明記されていますが,それでも今後のことはわかりません。国で医療費も見直され,保険点数が低くなれば病院の経営も落ちますし,リストラも起きるでしょう。AIやロボットに奪われる仕事も増える可能性は十分にあります。

団塊の世代の人たちが多く病院にかかっている今だからこそ,たくさんの仕事があるわけですが,その世代がいなくなれば人も少なくなり,働きても不要になるかもしれません。

※団塊の世代
昭和22~24年頃のベビーブームに生まれた人たちを指す言葉です。

資格をもって思うこと

ですが,正直まだまだ安泰だとも思います。
2030年からは正直AIの進歩次第ではありますが,10年は大丈夫でしょう。AIは我々の仕事をサポートはしてくれますが,完全に奪ったりはしません。

どうしても人間の手が必要な箇所はありますし,この10年間で薬だけで体が治癒することも想像しにくく,リハビリや看護,医師は必要になるでしょう。むしろ,これからは医療従事者の「質」が重要視されるようになります。

資格を持って

生活はかなり安定しています。
これから先も不自由なく生活ができると考えると,ストレスも少なく生きていけます。
そして私の場合は北海道から大阪にきていますが,資格があったからこそできているわけで,遠方にいて,尚且つ資格を持たずに就職活動は難しかったでしょう。日本中好きなところで働くことができます。

生活が保証され,今後も働いていける職業はなかなか少ないと思っています。

そのなかで思ったことが「副業にピッタリな職業」であるということです。副業はメインの仕事が安定していることでできる仕事です。私の場合も,リハビリテーションの仕事が安定しており,今後も働いていけることから「副業」を目指そうという発想になりました。

国家資格は保険

むしろ反対で「やりたいことのための仕事」としてニュアンスは合っているかもしれません。安定しているからこそ,違うことにも挑戦したい,と思うのでしょうか。

やりたいことがある人は,それに向かって走り切るのが大切だと思います。国家資格をとるよりも,それに向かって頑張ってください。

しかし,安定も割と大事だと思っています。
「そのやりたいことが安定するか」という心配がある人は資格を取得しながら,夢に向かって走り続けるのが良いかと。どちらでも間違いではありません。要はやりたいことに向かって走り続けることが大事です。

私は国家資格は「保険」だと思っています。
作業療法士という仕事もやりがいのある仕事なので,全く問題はありません。これからもゆっくりとやりたいことを続けていきます。