健康

【成長ホルモンと筋肥大の関係】必要なのか

成長ホルモンは脳の脳下垂体前葉から分泌され,タンパク質の合成や骨を作るときに必要となります。
とくに子どもころには成長ホルモンが重要で,小児期には成長ホルモンのおかげで体が大きくなります。

成長ホルモンの働き
・筋タンパク質の合成
・骨を強化
・体脂肪の代謝

そして成長ホルモンは年齢を重ねるごとに分泌量は減っていき,自然に過ごしているだけでは分泌は増えません。
しかし,運動や筋トレによって分泌が増えることがわかっており,ホルモンを増やすという意味でも運動は大切です。

成長ホルモンを増やす方法も解説します。

この記事について

・成長ホルモンとは
・成長ホルモンは増やせる?
・筋肥大において成長ホルモンは必要か
・成長ホルモンと筋トレの関係
・痩せるには成長ホルモンを分泌させよう
・食事やサプリからも

成長ホルモンとは

脳の脳下垂体前葉から分泌され,タンパク質の合成や骨の発達を促してカラダを成長させるホルモンです。
アミノ酸が191個結合したタンパク質の一種。

作用

・骨の成長
・筋肉の成長(主にアミノ酸の取り込み,タンパク質合成)
・代謝促進(タンパク質,炭水化物,脂質)
・体脂肪動員の促進(エネルギーが不足すると脂肪を分解)

一般的には10代をピークに迎え,20代以降は加齢と共に減少します。ピークから減少する人もいれば少しずつ緩やかに減少する人もいて,分泌量には個人差があるようです。

しかし,普通に過ごしていると成長ホルモンは減少する一方ですが,人為的に増やせることがわかっています。
特に有効な方法として,運動やトレーニングなど,負荷量が上がる筋トレでも成長ホルモンは分泌されます。

そのため,成長ホルモンを分泌させずして筋肥大は難しいため,筋トレをしっかり行うことが重要です。

IGF-1(インスリン様成長因子-1)

成長ホルモンに刺激され肝臓からIGF-1というホルモンが分泌されます。このIGF-1はインスリンに似た構造で,タンパク質の合成や骨の成長に関与しています。

成長ホルモンの作用が働く場合には2通りあります。
①成長ホルモンが直接働く
②成長ホルモンに刺激されIGF-1が分泌。IGF-1により間接的に働く

分泌機序

成長ホルモンの刺激により肝臓から分泌

成長ホルモンは増やせる?

タンパク質の合成を促すIGF-1の分泌には成長ホルモンが必要と話しましたが,ではどうしたら成長ホルモンは分泌されるのか。

何もしなくても1日過ごすだけで成長ホルモンは分泌されます。1日の成長ホルモンの分泌をグラフ化したものを添付します。

そして成長ホルモンは睡眠とも深い関わりがあり,しっかり眠ることでホルモンが分泌されます。

(前略)健常な成人女性では,睡眠中に占めるGH分泌量は1日の分泌量のうちの5割未満である。(中略)健常な成人男性では,睡眠開始後のGH分泌量は1日のGH分泌量の約60~70%を占める。加齢による変化として,男性では30歳台から睡眠に関連したGH分泌が減少し,50歳以降にはほぼ消失するとされる。一方,女性では閉経後から睡眠に関連したGH分泌が減少してくる(後略)。

※GH=成長ホルモン

このように睡眠と成長ホルモンの分泌には深い関係があります。自然と毎日を過ごすだけですが,睡眠を取る取らないでは成長ホルモンの分泌にも影響があります。睡眠を削ってしまうと成長ホルモンの分泌が減るだけでなく,せっかくトレーニングしてもタンパク質の合成が促されません。
睡眠時間を削って仕事や勉強をすることも大切ですが,しっかりと睡眠をとってホルモンの生成を手助けすることも必要です。ホルモンの関係からもしっかりと睡眠は取るべきです。

外的要因

成長ホルモンが分泌される条件
・運動
・筋トレ

運動をすることで成長ホルモンが分泌されることが証明されています。これは後ほど紹介します。

筋肥大において成長ホルモンは必要か

(前略)筋肉を増やすためには適切な栄養に加えて,運動により成長ホルモンの分泌を促すことが必要である。一般に筋運動の刺激により脳下垂体から成長ホルモンが分泌され,さらに成長ホルモンの作用を仲介して肝臓や軟骨細胞,繊維芽細胞,胸腺上細胞などからIGF-Iが分泌され,各標的細胞を増殖させていることが知られている。(後略)

運動や筋トレのような高強度のトレーニングで成長ホルモンは分泌され,筋タンパク質の合成を促してくれます。
紹介した報告でも,成長ホルモンが筋肥大において必要という結果もあります。

しかし,筋肥大において絶対的に必要とは限らないため,成長ホルモンを最優先に考えるのではなく,食事やトレーニングを行いつつ,成長ホルモンのことも考えることが必要です。

成長ホルモンと筋トレの関係

(前略)運動後にGHの分泌が増大することは,ストレスを受けた筋組織内でのIGF-1の分泌などを介し,蛋白造成促進に貢献する(後略)

(前略)1回の運動に対するGHの分泌量と,長期のトレーニング後による筋繊維の肥大率との間に有意な正の相関関係を認めた報告もある(後略)

筋トレの様な運動を行うことで運動後,成長ホルモンが分泌され,タンパク質の合成に関与している報告があります。そして長期的なトレーニングを行うことで筋肥大に効果的との結果も出ています。

これらは運動をすることで得られる成長ホルモンからの効果です。運動を行っていることで効果的ですが,とくに長期的に行うことがポイントになります。
短期よりも長期で行う運動に効果があることは,以上の報告からわかってくれたと思います。

痩せるには成長ホルモンを分泌させよう

成長ホルモンには,脂肪を分解したりコレステロールの取り込みを促す作用があります。結果的には血中のコレステロールを減らしてくれます。
成長ホルモンが減ることで内臓脂肪が増え,肥満になってしまったり,糖尿病などの生活習慣病になるとの報告もあります。
もちろんベースには運動不足がありますが,ホルモンの分泌低下もあることでしょう。

規則的な生活でまずは成長ホルモンを意識することから始めましょう。

食事やサプリからも

まずは三食をしっかり食べて食生活を整えるところから始めることが大切。食事をしっかり摂ることでホルモンを生成するエネルギーを蓄えてください。とくにアミノ酸は成長ホルモンの栄養素となるため,五大タンパク質を始めサプリなどで偏りのない食事をすることが大切です。

point
・三食しっかり食べる
・1日の摂取カロリーを摂る
・アミノ酸の補充